HAVE A EAR FULL OF GREASY BBQ-CHICKEN !

SISTER-ON-FIRE2005-07-20


THE METERS、BOOKER-T & MG'Sや、別称カナダのミーターズMICKEY AND SOUL GENERATION、そしてもちろんファンク大魔王JAMES BROWNなどをこよなく愛するフィンランド人によって結成された『Calypso King and the Soul Investigators』は、60年代後半から70年代初頭にニューオリンズをはじめとするアメリカ南部から次々に輩出された、土臭いヘビーなファンクの匂いがムンムンと漂ってくるインストのファンクバンド。 今日はこの彼らのアルバムを紹介します。

2001年にNYの幻のファンク/ソウルレーベル【DESCO】のかたわれが始めた【SOUL FIRE RECORDS】からリリースされたのが、この記念すべきファーストアルバム『SOUL STRIKE ! 』。


Soul Strike!
(このアルバムをクリックするとアマゾンで試聴が可能)


あくまでも生の楽器と演奏にこだわる彼らのサウンドは、重量感のあるよどんだベース、ハモンドオルガンのグルービーなメロディ、ミーターズの黄金期の思わせる歯切れのいい硬派なギターなど、どれをとってみても完成度が高い。それにあえてジャンルをかなり絞っておきながら、本家本元のミーターズも拍手を送りたくなるようなハイレベルで豊富なバリエーションのリフの数にはかなり驚かされる。

ミーターズを完全に咀嚼し消化した彼らが、彼らオリジナルのサウンドを確立させたのが、【TIMMION RECORDS】(たぶん彼らの自主レーベル)からリリースしたセカンドアルバム『HOME COOKING』だ。



前のアルバムよりも更にアグレッシブに、ヘビーに、よりタイトに進化した彼らのBAAAAAADASSSSSなサウンドは鳥肌モノ! 個人的には『SOUL STRIKE ! 』以上のお気に入りです。 パーカッシブなブレイクビーツがかっこよすぎる『GREASY PORK』や、暖色系のチキンスクラッチと、キラキラしたメランコリックなハモンドオルガンの音が絶妙にマッチした『GOOD FOOD』などは間違いなく名曲。

フィンランド人の彼らが、アメリカ南部のこてこてソウルフードの写真をアルバムジャケットに使ったり、『GREASY PORK』だとか『CHICKEN (Ain't Nothing But A Bird)』なんて曲名をつけているあたりからも、当時のファンクへの愛情とリスペクトが伺える。やっぱりイイものはこうやって国境や人種を越えてでも受け継がれていくわけですね。

いかにもライブに強そうな彼らを、いつか生で聴ける日が来るんだと信じて、遠く離れたここで今日も首を長くして待ってるよ。

So, Don't you DARE to break up, pleeeeease.


Timmion Records – Independent Record Labels Make Good Music