[音楽] カテドラルのニューアルバム

ザ・ガーデン・オブ・アンアースリー・デライツ
CATHEDRALの新譜が届いた。なぜだかアメリカ国内では発売されてないので、これはドイツ盤のデジパック

『The Garden Of Unearthly Delights / ザ・ガーデン・オブ・アンアースリー・デライツ』とやけに長々しいタイトルのアルバム。これがまたなかなか聴きごたえがある。 
 コンシステントに重た〜くてド〜ロドロなカテドラル的ドゥームサウンドは健在なものの、そのなかにはなんだかKYUSSっぽい感じの部分や、UNSANEを思わせるサウンド、さらにモンスターズマグネットのED MUNDELLが脱退する前のATOMIC BITCHWAXみたいにアグレッシブなストーナーロック、BLACK SABBATHっぽい曲、しまいにはザッパを彷彿とさせるような変則的も曲もあったりなんかして、なんだかおもちゃ箱をひっくり返したような遊びゴコロが感じられる。


カテドラル初の女性ボーカル起用については、今のところはまだ聴き慣れないせいかピンとこないけど、ちょっと売れるとすぐに守りに入って同じことを繰り返してマンネリに陥る『サラリーマン的クリエイター』は嫌いなので、音楽でいうならばビートルズよりもフランク・ザッパに、アーティストでいうならクープよりもWES BENSCOTERに迷わず軍配を上げてしまうわたしとしては、コマーシャル・スアサイドを恐れずに色んなことに挑戦するだけの度胸があるカテドラルを、改めてここで高く評価したいと思う。やっぱ次に何をヤラかすかが全く読めない危うさがないとねぇ。それにいまだに現役バリバリのバンド、カテドラルの新譜ですからやっぱ貴重です。前アルバムでちょっとガッカリしたひとも、きっと満足するはず。

加えて今回はCDを爪でこするとリンゴの香りがするなんていう、なかなかニクイ趣向も凝らされている。
ところで日本盤のCDも同じようにリンゴの香りがするのだろうかがちょっと気になる...。

カテドラルのオフィシャル http://www.cathedralcoven.com/

アメリカで秋にだけスーパーに並ぶ季節限定のスイーツがこのカラメルアップル。リンゴ飴のキャラメルバージョンってとこでしょうか。日本にいたころは縁日の日には必ず毒々しい真っ赤な舌をチラつかせていたわたしにとってかなり邪道なコンビネーションなんだけど、お口にいれるとあら不思議。粗いローストピーナッツがまぶされたミルクキャラメルと、やや酸っぱめのみずみずしいリンゴが口の中で心地イイ食感を醸し出すではありませんか。それに甘さと酸味のバランスが絶妙!
これまでリンゴ飴崇拝派だったわたしだけど、あぁカラメルアップルさま、あなた好みのオンナになります!
★★★★★

 本日の耳オナニーネタ

Bad Music for Bad People
The Cramps


Bad Music for Bad People(アルバムをクリックするとアマゾンで試聴が可能)

アルバムタイトルはいろんな風に読めるけど、あえて『不良のための不良音楽』って感じに訳すと響きがいい。わたしはこういうワルなサウンドにめっぽう弱い。

5曲目の『SHE SAID』はボーカルが口にコットンを突っ込んだまま、舌足らずな声で歌うかなり変な曲。でもそこがいいんだけど。

『THE JON SPENCER BLUES EXPLOSION』のアルバム【PLASTIC FANG】にも同じ曲名の曲があったよね。あれもいい曲。
確か狼男のメランコリックな宿命(狼男になってしまった男は、制御が効かない体で殺人を続け、悩んだ末に死を望むんだけど、哀しいことになぜか本当に心から愛した(または愛してくれた?)女性に殺されない限り命を絶つことが出来ないんです。とっても切ない生き物なんだよね、オオカミ男って。詳しいことはポール・ナッシーの狼男映画をみてください。)を歌ってるんだけど、このTHE CRAMPSの『SHE SAID』のほうは、彼らがめざすB級でトラッシーな雰囲気が存分に楽しめる意味不明なナンバーです。


彼らって精神病院でライブをしたこともあるらしい。 よく病院側からOKもらったよな。 あ、そういえばそのDVDがでてたはず! 


これがそう↓

Live at Napa State Mental Hospital

HAVE A EAR FULL OF GREASY BBQ-CHICKEN !

SISTER-ON-FIRE2005-07-20


THE METERS、BOOKER-T & MG'Sや、別称カナダのミーターズMICKEY AND SOUL GENERATION、そしてもちろんファンク大魔王JAMES BROWNなどをこよなく愛するフィンランド人によって結成された『Calypso King and the Soul Investigators』は、60年代後半から70年代初頭にニューオリンズをはじめとするアメリカ南部から次々に輩出された、土臭いヘビーなファンクの匂いがムンムンと漂ってくるインストのファンクバンド。 今日はこの彼らのアルバムを紹介します。

2001年にNYの幻のファンク/ソウルレーベル【DESCO】のかたわれが始めた【SOUL FIRE RECORDS】からリリースされたのが、この記念すべきファーストアルバム『SOUL STRIKE ! 』。


Soul Strike!
(このアルバムをクリックするとアマゾンで試聴が可能)


あくまでも生の楽器と演奏にこだわる彼らのサウンドは、重量感のあるよどんだベース、ハモンドオルガンのグルービーなメロディ、ミーターズの黄金期の思わせる歯切れのいい硬派なギターなど、どれをとってみても完成度が高い。それにあえてジャンルをかなり絞っておきながら、本家本元のミーターズも拍手を送りたくなるようなハイレベルで豊富なバリエーションのリフの数にはかなり驚かされる。

ミーターズを完全に咀嚼し消化した彼らが、彼らオリジナルのサウンドを確立させたのが、【TIMMION RECORDS】(たぶん彼らの自主レーベル)からリリースしたセカンドアルバム『HOME COOKING』だ。



前のアルバムよりも更にアグレッシブに、ヘビーに、よりタイトに進化した彼らのBAAAAAADASSSSSなサウンドは鳥肌モノ! 個人的には『SOUL STRIKE ! 』以上のお気に入りです。 パーカッシブなブレイクビーツがかっこよすぎる『GREASY PORK』や、暖色系のチキンスクラッチと、キラキラしたメランコリックなハモンドオルガンの音が絶妙にマッチした『GOOD FOOD』などは間違いなく名曲。

フィンランド人の彼らが、アメリカ南部のこてこてソウルフードの写真をアルバムジャケットに使ったり、『GREASY PORK』だとか『CHICKEN (Ain't Nothing But A Bird)』なんて曲名をつけているあたりからも、当時のファンクへの愛情とリスペクトが伺える。やっぱりイイものはこうやって国境や人種を越えてでも受け継がれていくわけですね。

いかにもライブに強そうな彼らを、いつか生で聴ける日が来るんだと信じて、遠く離れたここで今日も首を長くして待ってるよ。

So, Don't you DARE to break up, pleeeeease.


Timmion Records – Independent Record Labels Make Good Music

 MY FORBIDDEN FRUIT 

アメリカのマーケットで目にとまったちょっとエキゾチックな果物をレビューとともに紹介します。


MANGO NECTARINE (マンゴーネクタリン)

 


果肉の色はマンゴーに近い。口に含むとマンゴー特有のバターっぽい舌触りがいい感じ。またマンゴーを食べるときに邪魔になる繊維っぽさはゼロ。でもネクタリンのようなジューシーさも、マンゴーのツンと尖った香りも半減してしまっていて味に奥行きがない。これならただのネクタリンかただのマンゴーのほうがよっぽどおいしいと思う。


オススメ度 ★★☆☆☆

 メキシコのちびくろサンボ『メミン・ペンギン』が新切手に

SISTER-ON-FIRE2005-07-02



「メキシコからの移住者はアメリカで黒人でさえもやりたがらない仕事に就いている。」と発言してアフリカ系アメリカ人や活動家などから批判を浴びたメキシコのビンセント・フォックス大統領は、「間違った解釈をされた」としながらも謝罪を表明した。

しかしその数週間後のこと、メキシコ政府は5種類のある切手を新しく発行した。
そしてその内容は再びアフリカ系アメリカ人の政治家や人権保護団体、アフリカ系メキシコ人などの間で大きな問題になっている。彼らは切手の回収を求めているが、自分もメミンの大ファンだというフォックス大統領は、回収する見込みは全くないと豪語する。

そしてこれらがその問題の切手。



このキャラクターは、1940年代にメキシコに登場した漫画『メミン・ペンギン』の主人公メミン。異常に厚い唇と、黒光りする黒褐色の肌、大きく見開いた目にまるで猿のような耳。メミンの全ての顔のパーツは、黒人の顔を意図的に大袈裟に誇張して描写されたもの。でも更に驚かされるのはその見た目の問題だけじゃない。メミンはストーリーの中で、顔の骨格やしゃべりかた、さらに貧しい服装について、たびたび白人系メキシコ人(ちなみにフォックス大統領も白人系のメキシコ人)にからかわれたり、イジメられたりもするという。


コミックの表紙をみれば大体の見当はつくかもしれない...。


郵便局のマーケティングディレクターアシスタントは、これらの切手は侮辱的なものではないし、また意図的なものでもないと言う。

「これはメキシコの文化の一部を反映する伝統的なキャラクターです。いたずら好きな性質は彼のキャラクターの一部。」

う〜ん...確かに彼のいうとおり、このキャラクターはメキシコの文化の一部を反映しているのかもしれない。この時代にもなって人種差別に鈍感なままの、人権教育が遅れたメキシコの文化の一部を、だ。

そして一昨日メキシコ外務大臣秘書が今回の問題についてこうコメントした。

「私たち(メキシコ)の文化に対する敬意が全然足りない。」

じゃあ自分たちの文化であれば、過去の差別行為さえも正当化し、さらにはそれを切手に印刷してお祝いしちゃっても良いわけか? 
あ、あの、ここは21世紀ですよ。

異なった人種が快適な共存する際に欠かせない『ポリティカル・コレクトネス』がメキシコの文化に根付くまでには、これからかなりの努力と時間がかかりそうな気配...。

 スーパーマン ネバーランドに出前サービス



【解説】
かなり昔のDCコミックス『SUPERMAN'S ACTION COMICS』のある表紙。ふきだしによるとこの男の子はずっと知りたかったスーパーマンの正体がクラーク・ケントだったことを知って「そんなのウソだあー!」と泣きじゃくっているんだけど、英語圏じゃない人やそんなことを知らずにこの表紙を見た人には、かなり間違った解釈をされる恐れがある構図。